今日は、久々のデート。

外で会う時は、それぞれの駅から10分電車に乗ると中間地点の乗換駅があり、誰かに遭遇する可能性が一番低いその駅で会うと決めている。

これまで毎日電話で話してはいたものの、２週間も会わなかったことはなかったので、本当に嬉しくて、見つめてしまう私に、彼は照れて目を合わせてくれなかった。

文字のやりとりの彼は、とても頼り甲斐のあるお兄様。

電話の彼は、話し方が可愛いらしく、自分の子供の様に可愛いく思える。

直接会って話す彼は、照れ屋で気の利いたことも言えない素朴な青年がそのまま年を重ねたような人。

優しい九州男児の彼は、あんなに積極的に誘ってきた人とは思えないくらいシャイだ。

いつも手を繋いで歩いている私達だけれど、奥様とは手を繋いたこともなかったと今日初めて聞いた。もっとも私も元夫とは、手も繫いだことは皆無でしたが。長い間夫婦でいると、変えられないことや、今更…と思えることは、意外と多いと思うけれど、最近年配のご夫婦で、手を繋いで歩いているご夫婦をよく見かけるとようになった様に思う。あの方達は、ずっと手を繋いでこられたのかちょっと聞いてみたい気もするし、傍から見ていてとても微笑ましい。

私達は、周りからどの様に見えるのだろう？と彼にきいてみたら、私が彼を見つめてしまっている時点で、絶対夫婦には見られてないと思う…と言われ、笑った。確かにそうだ。何十年も夫婦をやってきた人が、外に出てまで見つめるなんてことはあり得ない。

私達は、恐らく夫婦になることはないけれど、10年後も仲良く手を繋ぎ、彼の横を歩いていたいなぁ…としみじみ思う。

切子模様のすりガラス、七宝つなぎに青海波柄のシート、浅草線に因みに作られたであろう提灯や歌舞伎の隈取や花火柄等が織り込まれているブラインド、これらは、オリンピックに向けて新装した車両なのでしょう。

この様な素晴らしい車両を、是非海外の皆さんにも、見て頂きたいものです。

初デートの3日後、まだ２度目のデートも済んでいないのに、温泉旅行に誘われた。

少し悩んだものの

「いいですよ」

と返事をした。彼は、断られるかもしれないと思いつつ既に予約をしていたそうだ。

私がOK をしたのは、彼が何を思ってのことかがわかったから。

彼は私とのやりとりの中で相性の良さを感じた様だったが、私にとっても同様で、特に初デートの後からは、彼の考えていることがすっとわかる様になっていた。彼は口にはしなかったけれど、何故そんなに焦っているのかも、私には手に取るようにわかった。

彼と私は、生まれ育った国も環境も全く違う。しかし、私達はソウルメイトかと思えることがよくある。勿論、自分達の力以外に大きな力に動かされ、今に繫がっているのは間違えないのだが。互いにそう思える人に出会えて、幸せだと思っている。