GoGo婚活

理想のパートナーと一緒に暮らす日を夢見て

現実それとも…

彼から夜のドライブデートに誘われた。

行先は、彼の自宅。

我家にお泊りする彼の忘れ物を取りに行くとのことだったので、車内で待つつもりで同行したけれど、どうぞと言われお邪魔することにした。


先ずは奥様の御位牌に手を合わせる彼。続いて私も手を合わせお線香をあげさせてもらった。

まさかこんなに早くお宅に伺うことになるとは思っていなかったが、お邪魔するのは皆さんに迎え入れて頂ける様になってからにしたいという希望もあるので、今回はペットと遊ぶだけにして、家を後にした。


当たり前かもしれないけれど、彼の生活空間の中には、奥さんの遺品が沢山残されていて、これか現実なのだなあとしみじみ…彼と私が多くの時間を過ごす我が家の生活感のないリビングは、彼にとって現実ではないのだろうか?


ここには、週末毎にやってくる彼に食事の支度をする私が居て、それを美味しそうに食べ、食事の後片付けをしてくれる彼との生活が出来つつあり、彼の生活用品が1つずつ増えていっている現実もある。嘘の言えない彼の口から、自分が今まで食べた食事の中で一番美味しかったと言われることは、趣味は料理と言い続けてきた私にとって、涙が出るほど嬉しく、幸せを感じている私もいる。


彼を受け入れることは、彼の心に居る奥様と共に生きていくことと自分に言い聞かせ、スタートした私達二人のお付き合いだったが、私にとっては、まだまだ寂しい気持ちになってしまうことが沢山ある。


夜布団に入ってから、お線香を上げてくれてありがとうと言われ、やっぱり私は何年かかっても【うちのやつ】にはなれないのかもしれないなぁと感じていた。